ドイツの裁判所は3月13日、ブンデスリーグ1部、バイエルン・ミュンヘンのウリ・ヘーネス会長（62歳）に対し、多額の脱税行為を行っていたとして禁錮3年6ヶ月の判決を言い渡した。そして17日、同氏は上訴しない方針を明らかにし刑が確定した。

ドイツのスター選手でもあったヘーネス元会長は、引退後の1979年からバイエルンのゼネラルマネージャーに40年もの間就いている。クラブの財政を大きく安定させ、アリアンツ、アディダス、アウディ、ドイツテレコム、フォルクスワーゲンなどの大企業と協力して収益を20倍にまで増加させた。
また、クラブ会員数は100倍に増加。世界でも2番目に多くの会員数を有するサッカークラブへと成長させた。メンバーやファンクラブ会員である事を識別する番号を導入したのもヘーネス元会長だった。

ヘーネス氏はスイスの銀行口座に、株、外国為替などで稼いだ資金 約2850万ユーロ（約40億円）を故意に隠していた。上訴を断念した翌日、「私はバイエルン・ミュンヘンの会長を辞任します。クラブに悪影響を及ぼすことは避けたい」「バイエルン・ミュンヘンは私の人生であり、生きている限り、このクラブとその関係者にすべてを捧げたい」との声明を発表。
輝かしいキャリアに終止符が打たれた。

収監の日取りは決まっていないが数週間のうちに行われる予定。